きた電車に乗り、窓から景色を眺めたりしていたが、いつの間にか寝てしまっていた。
目が覚めた時、窓からの景色はすっかり変わっていて、少しドキドキした。

「さぁて、どっちに行こう……」

駅から出ると、さっそく左右に分かれた道。ここで間違えたら、大変なことになるだろう……。慎重に選ばなくては。

「よし、右に行こうぜ、ゆずき」

「え?右であってるの……」

「俺の利き手、右手だし。右だな」

利き手で選ぶとは。本当、自由な奴だなあ。私は、先を行く誓のあとを追う。

「なあ、ゆずき?もしさ、これで辿り着けなかったらどうする?」