放課後、教室の掃除をクラスの人たち5人程度ですることになっている。


出席番号順で当番が回ってくるから、桃里と藤は一緒の班になってしまう。


男子は藤くんともう1人で女子はわたしを含めて3人。


早く終わらせて小林先輩のところに行かないと。


「なぁ、桃里」

掃除してる手を止めて、ほうきの先に顎を乗せてわたしの方を見てる……確か名前は時田くん。

時田くんは明るい性格で、クラスの中心にいるような人。

そんな人がなんでわたしに話しかけてきたの!?


「な、なに?」

「昼休み来てたの彼氏?」

「……違うよ!」

「間があるね。怪しい感じ?」

だって、まさかそんなこと言われるなんて思わないじゃん。


時田くんの言った言葉の意味を必死に考えてしまった。