「奈帆ちゃん、呼ばれてるよ!」


次の日の昼休み、わたしの所に小林先輩がやってきた。


……しっかり、小林先輩にも謝らないと。


学年の違う教室に来てる小林先輩は少し居心地が悪そうな表情をしていて、わたしに気が付くと右手を上げた。


「奈帆ちゃん」

「どうしたんですか?」

「んー、テストの結果どうだったのかなと思って……。連絡先知らなかったし、突然来てみました。視線が少し痛いです…」

「場所移動しますか?」

「すぐ帰るからいいよ。テストは口実で、本当は奈帆ちゃんに会いに来ただけだから。この前見かけた奈帆ちゃんが元気なさそうに見えたから心配だったんだけど、回復してるみたいだから安心した」

さらっと大胆な発言をしてる小林先輩。

……きっと、この言葉に深い意味はないんだろうな。

先輩、少し天然そうだし。