「っ…それは…」


私が返答に困っていると。


「…見せたほうが早いよ?こうやって…ね」


藍原が掌から再び黒い炎を出した。


「やめてっ…!」


バチッ…


よく分からない力が黒い炎を防ぐ。


「君が防いでも意味がないんだよ…」


藍原は再び炎を出す。


「祐希を傷つけようとしないで!」


怒鳴りながら防ぐ。


「み…美羽…?!」


祐希は呆然と私を見る。


「祐希…逃げてっ…」


必死で炎を防ぎながら、必死で言った。

絶対、傷つけさせない。

殺させない。

今度こそ…幸せに、なるんだから…!


「いい加減に…」


イラついた表情で、藍原が言った。


「これで…終わりだ」


藍原の手から、今までの何倍もの焔が噴き出した。


「やっ…」


防げない…。

殺される。








そう思ったとき。





藍原が吹っ飛ばされた。