キーンコーンカーンコーン。


なんとかイケメン転校生に絡まれる事なくお昼休みに突入。


「美麗〜購買行こっ」


「あ〜行く行く」


梨花に声をかけられ
2人で席を立とうとすると…。


「みーれいちゃん!」


「……何?」


転校生が接近して来たのだ。


カンベンしてほしい…


折角お昼休みになったのに!


「………」


あれ?


イケメンが好物のはずなのに…


梨花はじっと転校生を睨みつける。


転校生は転校生で、見つめ返し、声もかけず目をそらした。


やっぱり、知り合いか何かかな?


梨花は1人で抱え込む性格だからな…


違和感を感じつつ、追求はしなかった。


聞いてしまうと、今まで保ってきた何かが壊れそうで怖くて。


「怖いな〜駿って呼んでよ」


何事もなかったかのようにニコニコしながら私に話しかける。


「はぁ」


嫌々返事をしたその時。


「あ〜転校生!!どこから来たの?めっちゃイケメン〜!駿くんって呼んでい〜??」


当たり前。駿ーいや、前川君は女子の群れに囲まれた。


流石に駿とは言えないな…前川君で良い…よね?

自分に言い聞かせる。


さーて邪魔者が消えたところで購買に行くか…


梨花と教室を出ようとドアを開けたその時。