準備室のドアが閉まった瞬間、先生に抱き締められた。



「!」


ドキン

ドキン。

密着した身体から、先生の心臓の音も伝わってくる。


「ここは学校……ここは学校…ここは学校…」

耳元でブツブツ言い始めた、先生。


「!……ふふふ」


自分に言い聞かせるように言っている囁きに、思わず笑ってしまった。


「何笑ってんだよ」

「だって…ふふふ」

「笑うなよ。今、嬉しくてしょうがないんだから」

"嬉しくてしょうがない"

トクン。

先生の抱き締める力が強くなった。


「…」


良かったー…