「結婚しましょうか」



自然と出た、言葉。



「…」


その言葉を聞いた先生は、勢いよく振り返った。




「…え!?」


やっと、出た言葉。
先生は目をパチパチさせ、まばたきを何回もしている。



「妹尾…今、何てー…」


先生が慌てて寄ってきた。


「"結婚しましょうか"って、俺には聞こえたんだけど」

「…はい。言いました」

「えぇ!?」

先生の驚いた声が廊下に響く。



その驚き様に、とんでもないことを言ってしまったんじゃないかと不安になる。