「さっきから笑ったり、眉間にシワよせたり、寂しそうな顔したり、コロコロ表情変えて何考えてるの?」

「あ?いや…って!俺、職員会議行かないと」

慌てて、机の引き出しにしまってある職員会議の資料を探す。

「ねぇ!高橋」

「お前も早く帰れよ。準備室閉めるから」

「さっきの告白だけどさ、やっぱ取り消して」

「あ?」

思わず手をとめ、後ろに振り返る。


「高橋が先生じゃなくなるの嫌だから…卒業してもまだ、高橋のこと好きならまた告白する」

俯きながらそう言った。


妹尾がさっき言ったことを気にしてー?


「その時はちゃんと返事してね。じゃ、私帰るわ」


「あぁ…気をつけてな」


バタバタと準備室から出て行った。



準備室が静まり返る。