妹尾の言葉は重く、まるで昔の自分のことを言ってるようだ。


「高橋先生」

「!」

妹尾と目が合った。


「高橋先生も気を付けてください。後、職員会議がもう始まります」

「…はい」

そう言うと、妹尾は出て行った。


こんな風に、妹尾に言われてしまう日がくるとはー…


「妹尾先生、こわー」


生徒だった時の妹尾なら、こういう場面を見てしまったらすぐに逃げてたのにな。


「妹尾先生って優しいだけだと思ってたのに。ねぇ?高橋…」

この数年で、成長したってことか。


「高橋!!!」

「!?」


でかい声で名前を呼ばれ、ハッとした。