「…俺、今めっちゃ悪口言われたよな?」

高橋先生が残った男子生徒に聞く。


「あれでも落ち込んでるみたいだし、許してやってよ」

「許すもなにも……俺が悪いのか?」


困惑した顔の高橋先生と目が合った。


「…そうですね」

あ…

無意識に出てしまった言葉。

「妹尾まで…」

「さすがわかってんじゃん!妹尾ちゃんこそ、生徒の味方だよっ」

「またアイツが来たら、慰めてやってよ」

生徒2人に囲まれ、お願いされる。

「え…えぇ」

テンションの高い生徒に圧倒され、困惑してしまう。


「こら、妹尾先生困ってんだろ?お前ら、そろそろ教室戻れ」


生徒との間に割って入った、高橋先生。