俺は今までたくさんの人と付き合って来た。


でも今までの人は、少しなんかあれば

さよならの選択肢しか選ばなかった


最低な男やったと思う


でも、下村は違う。



「あいつの行きたいところ、何処へでも連れて行きます。
ご両親も一緒にたくさんの思い出を数え切れないくらい作りたいです…」



俺は最後に涙を拭いて



「あいつの返事が良ければ結婚したいです」



そう言い張った。



まだ付き合ってもない俺たち。


それにまだ告白だってしてない。


でも、それ位あいつが好き




「………、愛菜は幸せもんだな」


俺の方をポンっと叩いて微笑む下村のお父さんは、俺を抱きしめてくれた。



「12年の壁だって?そんなのただの数字だ。
先生と生徒の壁?先生と生徒だって人間なんだよ。
世間の目はほっとけばいい。

愛菜の父親が許してるんだ。」



俺はその暖かい言葉にもっと涙が溢れた





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