次の日の朝


病院のベッドで寝ている私。


静かな病室


また頭の痛みが襲ってくる





昨日、お母さんから言われた


『病気なの』



泣きながら私に説明をする姿は朝を迎えたのにまだ目の裏にはっきりと残っている。



『脳の病気でね…』


私にそう言って抱きついてくるお母さん。



『長くは…ないんだって…』


ウワァッ…と叫ぶ声が遠く感じた。







手をぎゅっと握りしめる


生きてるんだよ


私。





あのあと西山とお父さんが戻って来た時

2人とも目を腫らしてたんだよね。



きっと西山も聞いたんだろう



救急車を呼んでくれたのも、その時一緒にいてくれたのも西山ならしい。



「……西山…」



名前を呟いただけなのに目から涙がこぼれた。