「……ねぇ、八乙女」


「はい。 なんでしょう?」




月のヒカリに照らされた横顔も美しい。
……って。



もうっ。こんな時にときめいてる場合~!?



いちいち絵になる八乙女だから、こっちが嫌になっちゃう。




「そ、その… 街で一緒にいた女の人って誰かな……?」




答えの先を知ることに躊躇いながらも、モヤモヤしたまま過ごすのは嫌だ。



そう思ったわたしは、思い切って聞いてみることにした。