「なら聞くけど。 わたしを探しに来たのは執事として? それとも八乙女の意志?」 「どちらも。 ──じゃダメですか?」 「そんなの答えになってないじゃない」 いつだって、八乙女は曖昧な返事ばかり。 ただわたしは本音を聞きたい…… それだけなのに。 子供扱いして、自分の都合のいいように誤魔化す。 お決まりのパターンには…… もう、うんざりよ。 「風邪引かれます。 帰りましょう?お嬢様」 「帰れば?」 「お嬢様……」