「え？いいの？」

私は耳を疑った。

「嫌なら、帰る。」

背を向けようとする炎道を慌てて呼び止めた。

「いや、お願いします。」

「なら、座れ。」

あぁ、この命令口調が腹立つけど、

レポートはニ十分で書きあがった。

びっくりするくらい分かりやすい教え方でスラスラと長文がかけた。

「凄いね！助かったよ。ありがとう！」

私は思わず、感嘆の声を上げた。

すると炎道は驚いたように目を開くといつもの切れ上がった目に戻った。

あ、ここ図書館だった。

「うるせぇクズ、さっさと俺の手帳返せ。」

口悪っ！私に負けないくらい。(笑)

「あぁ、はい。これね。」

私が手帳を渡すと炎道は帰って行った。変なの。