こんな時に入り込んでくるバカが・・

「もう一人いんのかよ。」
「もう一人いんのかよ。」

老人と男性の声がシンクロしてしまった。

「邪魔だ。殺っといてくれ。」

拳銃を持った男はもう一人の男に指図する。


「めんどくせぇな。ったく。さっさと片付けよーぜ?兄貴ィ。」



背後の少年が呟くと、男が突進してきた。が、


「・・グフっ。」

男は一瞬にして倒れてしまった。
少年が相手の攻撃を即座にかわし一発食らわせたのだった。
つ、強い・・。何者なんだ。

老人は口をあんぐり開けて間を真ん丸くしていた。
よく見ると隣の銃を持った男も同じ顔で立っていた。

「おせぇーよ、おっちゃん。」

六秒後には二人の男が駐車場で横たわっていた。

前方にいた少年はニッと白い歯を出して後方の少年に笑いかけていた。

 黒のセダンは急発進して、駐車場を出ていった。

そして、大金の入ったスーツケースを持った男の姿もなかった。