まだ理解しきれていない・・。  

「そのままの意味だ。」

湖坂はいい加減に理解しろ、

と言わんばかりの口調だった。

「結局は私も怪盗団に入れと?」

「入らねぇとは言わせねぇ、

入らなかった場合このことを知ったからには死んでもらう。」

湖坂は平然とした顔で怖いことを言った。

「は?大体、中二がこんなバカげたことできるわけないでしょ?」

「忘れたのか、条件を。一人一人違う能力を備えること。

あとお前を入れて二人違う能力がいれば余裕で警察に勝てる。」

湖坂の自信はどこから湧いてくるのだろうか・・・。

「湖坂は何を持ってるの?」

私は恐る恐る聞いた。

「俺は耳がいいんだ。

遠くの離れた音まで聞き取れる。

盗聴器はいらねぇ。

音の違いで人物も聞き分けられるようになった。

で、幻聴が聞こえるときもある。」


「・・・。」


もう一度言葉を失った。