「ちょっと!何あなた!?」


突然現れたわたしに、センリの隣にいた女性はキッとわたしを睨んだけれど負けていられない。


「センリは、雨の日にはわたしのところに来てくれるんです。だからっ…センリ、お願いっ…わたしと一緒にきて」


「はぁ?意味わかんないんだけど。神谷くん、行こう」


センリの腕を掴んで離さないわたしをセンリは呆れているだろうか。


バカな女だと、滑稽だと思っているのかもしれない。


でもそれでいい。


センリ相手ならわたしはいくらでもバカな女になれる。