センリは立ち上がって窓に打ち付ける雨をジッと見つめる。


「これから先ずーっと、雨が降る度にサワは俺のことを思い出す。恋焦がれても手の届かない俺のことを」


「…センリ、わたしっ…センリのことがっ!」


「ゲームオーバーだよ。サワ」


わたしに背を向けて玄関へと歩き出すセンリ。


「いっ、や!センリ、いやだっ!行かないで!」


縋り付くわたしを見下ろすセンリの顔が涙でよく見れなくて、


だけどどれだけわたしが泣き叫んでもセンリは止まってくれず、無言でこの部屋を立ち去った。