「ご馳走さまでした。でも本当に良かったのか?奢ってもらって」


「うん。いつものお礼。気にしないで」


会計時にセンリが出すと言ってくれたけれどわたしはそれを断った。


センリには返しきれない程たくさんの気持ちを貰ってるから。


センリと並んでふたりで満月が照らす夜道をゆっくりと歩く。


これからもセンリと歩いていきたい。


雨の日も晴れの日も関係なく、いつでもセンリの隣を歩き続けたい。


「センリ!」


立ち止まってセンリを呼ぶわたしに、センリは振り向いてわたしを見つめた。


「なに?」


いざ告白しようとすると緊張して声が震える。


しっかりしろ、沙和!言うんだ!


「話しがあるって言ったでしょ?あのねっ…わたし、センリのことが!」



告白しようとした瞬間、タミイング悪くセンリの携帯が鳴った。