それからセンリが作ってくれたたまご粥を食べて薬を飲んだら少し身体がラクになった。


「センリ、いろいろありがとう」


「どういたしまして。早く風邪治せよ?」


コクリと頷きながらセンリを玄関まで見送る。


「あっ、あとちゃんと玄関の鍵は締めること!」


「…はい」


「あっ、あと…サワちょっと携帯持ってきて」


センリに言われるがままに携帯を持っていくとセンリが何か操作をし始めた。


「センリ?なにして…?」


聞き終わる前にセンリはわたしに携帯を返してきた。



「俺の番号とアドレス、登録しておいたから。何かあったら連絡してきて」


わたしの電話帳に新たに追加されたセンリの番号。



「ありがとう…」


「どういたしまして。それじゃあ、おやすみ」


バタンと音を立ててセンリが出て行きヘネヘナと床にしゃがみ込む。