ベッドサイドのライトだけがついて、照明によってセンリの顔に影ができる。


あぁ、なんてこんなに綺麗な人なんだろう。この力強い瞳はわたしの心の内をすでにわかっていそうで。


「どうした?そんなに俺のこと見つめて」


「み、見つめてなんかないから!いいから寝よう!」


「ふっ、はいはい」


センリの背中に腕を回してしがみついても、朝になればいなくなってしまう。


だから、今だけはセンリを独り占めしたい。


「…サワ、寝れない?」


「ん。なんとなく」


「いいよ、サワが眠れるまで背中ポンポンしてあげるから」


そういってセンリは優しくゆっくりと、わたしの背中をまるで赤ちゃんをあやすような仕草でさすった。


センリの体温が心地よくて、わたしは深い眠りについた。