「いいじゃん。このデザイン。俺、好きだよ」


センリが褒めてくれたのは嬉しいけど、センリが今見ていたページはウェディングドレスのデザインで。


いつかセンリの横で着れたらと淡い想いを抱きながら描いたデザインだからすっごい恥ずかしい。


「ほんっと恥ずかしいから!返して!」


「恥ずかしがることなんてないのに。はい」


センリがわたしの頭を軽く小突くようにノート帳を渡してくる。


「俺、サワの描くウェディングドレスのデザイン好きだよ。サワの性格がデザインに表れている。真っさらで優しくて気品があって可愛いデザインだ」


「……褒めすぎだよ」


「そんなことないよ。俺は正直だからね。本当のことしか言わないよ」


「バカ」


センリは楽しそうに微笑むとわたしをギュッと抱きしめた。


体温が勝手に上昇して鼓動が速くなる。


「セ、センリッ!」


「寝ようか、サワ」


コクリと頷くとセンリは軽々とわたしをお姫様抱っこして寝室の扉を開ける。