今日の話しあいを迎えるまで、私は眠ることができなかった。

眠ることはおろか、食べることも仕事をすることもできない状態だった。

仕事が終わって待ち合わせ場所である2階のカフェで、私と星崎さんは石原さんがくるのを待っていた。

「直子さん、大丈夫ですか?

顔色が悪いですよ?」

そう声をかけてきた星崎さんに、
「大丈夫です、ちょっと緊張してしまって…」

私は答えると、温かいキャラメルラテを口に含んだ。

「無理をしない方がいいですよ」

「本当に大丈夫ですから…」

ドアの方に視線を向けると、
「あっ、きましたよ」

石原さんが店に入ってきた。

私に言われたことに気づいた星崎さんは石原さんに視線を向けた。