《臼井side》


俺は、それから毎日の様に沙也加の家に


訪ねたが誰も返事をしてくれる者は居なかった。


ダメ元で今日も沙也加の家へ向かう。


もしかしたら帰ってきてくれるという


淡い期待を込めつつもとぼとぼと内心と


違う足取りで歩く。


「臼井くん…?」


「沙也加…?」


沙也加は心配そうな目を向けてくる。


「なんで生きてるの?」


それは心配から出た言葉ではなく、


貴方は生きてちゃダメと断言するような


言い方だった。