「沙也加!!行こっ!」


「だめっ、あの二人をっ!」


「ねむちゃんもたすけるから行くよっ!時間がないの!」


沙也加は目の端っこを滲ませて笑う、


「びやちゃん、ありがとう………」


私は、沙也加の手を思い切り引いた。


まると加悦月が追いかけてきたが


必死に逃げる。


「さやっ…か…これつけてっ!!」


私は、リングを沙也加に渡す。


「でもっ!まるちゃんと加悦月は!?」


私は、無理やりリングを手に握らせる。


「ねむちゃん!!走って!!!」


私が絶叫に近い声をあげると頷き走ってくれた。


沙也加の口に到達したところで、ねむちゃんが笑みを浮かべる。


「私は、まだあんたの身体にいる。


 全てを壊すために。」


「ねむちゃんっ!!ふざけたこと言わないで!!


 勝手な態度取るなら殺すよ??」


「殺せば良いじゃない。私は、


 この為に良い子をえんじたのっ!!


 クラスを皆をぐちゃぐちゃにしたのっ!!」


「ねぇ、知ってる??」


まるでお菓子でもあげるような軽い口調で


聞いてくる。


「私が、悪だよ。」