「んなわけ無いって言ってんじゃん!!」


でもこっそり、お姉さんが息を詰まらせている間に


聞こえる声。音。それは紛れもない沙也加の物だ。


私は、空を仰ぐ振りをする。


涙を噛みしめるために。


「沙也加。お姉さんさよなら。」


パァンッ!!!


何回聞いたことだろう。


耳障りな音。血が飛び散る音。


嫌いだ。