皆の視線が集まると一瞬ビクッとしたが
おそるおそる話し出した
「い、一週間前に家に送られてきて。
差出人が誰か分からなかったから皆に
見てもらったら、珱君が写ってる写真
で。あの、それで……」
「もういいですよ。
ありがとうございます」
話していくにつれ、泣きそうになっている真夜を途中で止めたのは、紫の髪に黒縁の眼鏡をかけた男
副総長の宮磨 涼(みやま りょう)だ
『そうか......お前らはその物的証拠っていう奴を信じた訳だ』
ハッ 吐き捨てるように鼻で笑う珱の目は憎しみに篭っていた
同じく白愛の目も憎しみに篭っていた
「何が言いたい?」
『1年近く一緒にいた俺よりも、顔も名前も知らない奴のことをお前らは信じた。
は?1週間?そんな短い時間で俺の信頼は一瞬で無くなっちまった訳か』