「いえ、長々と繰り言を言っていると、みんな嫌かなあと思って」
と言うと、

「そりゃ、嫌よ」
と言われた。

「でも、聞いてやるわよ」
と亜紀は言ってくれる。

 亜紀さんっ、と感謝したとき、
「その代わり、私が愚痴るときは聞きなさいよ~」
と肩をつかんで言ってきた。

 うう、長そうだ……。

「でもあんた、インコに愚痴を言うのはとりあえず、やめときなさいよ。
 奴ら、言葉覚えて繰り返すから」

 うっ、そうか。

「子どもの頃、お母さんに怒られたとき、親には言い返せないから、近所の九官鳥にお母さんの文句言ってたら、九官鳥が全部しゃべっちゃってさ。

 九官鳥にまで親の文句を言うなんて、虐待か? って心配した大家さんにうちの親、疑われて。

 あとで、更にお母さんにこっぴどく叱られたわ」

 ははは……。