「ねぇ、郵便屋さん。 運命ってあると思いますか?」



真っ白な肌を、ほんの少し桃色に染めて彼女は言った。



「……さあ。どうでしょうね。」


一昔前のドラマに出てきそうなセリフだ。

もうすぐ三十路のオジサンに投げかけるような言葉じゃない。


「わ、私は、あると思ってるんです」




そんな呆れに似た思いを知るはずもなく、彼女はやっぱり綺麗な笑顔でそう言った。



「そうですか」



普段ない会話に苛立ちをかんじる。

何が言いたいのか分からないのは中々に苛々するもんだ。

───なにより

まるで、ナニカが変わってしまうような気がして。それが何なのかわからないのに、恐れてしまっている自分に気が付いていて。

あぁ、もう。

わけわからん。