「俺はムカついた。だから怒って教室を出ていった。だけどーーまさか舞花がいじめられるとは思ってもいなかった。」
苦しそうに顔を歪める赤井。
ーーあぁ。こいつはどれだけ自分に影響力があるかを知っていたくせに、大切な場面でミスってしまったのか。
怖いものなしだったであろう赤井。
だけど、大切なものは守れなかった、そうだろ、赤井。
「その次の日から舞花へのいじめは始まった。それと同時に、木村へのいじめは終わったんだ。」
ーーーーん？
北野の言ってた話と違うぞ。
北野が言うには木村に『僕へのいじめは少なくなったけど無くなった訳では無い』そんなことを言われたらしい。
すると赤井は苦笑した。
