「なぜって…ここ俺の居場所だし。」



「あ、そっか、森川先生、保健室の先生だっけ…」



北野は納得したようにウンウン、と頷いている。




「…そーれーで?俺のクラスの北野と皆から恐れられる生徒会長さまはなぜ抱き合っていた?

保健室で授業中ふたりきりで?さらに何をしようとしてた?」



これは、完全なる教師の声だ。


やばいな、授業中だし処分があってもおかしくない。



「あー…はい。北野が呼吸困難で倒れてたんで保健室に運んで先生が来るまで待っておこうと思って北野とふたりで保健室にいたんです。」




さて問題はここからだ。どうやって話す?

せめて、北野の処分だけは避けてやりたい。今危うい立場にいるのだから。