さっきまではあんなに先輩に来て欲しくなかったのに今はもう、先輩に触れたくて仕方ない。
「せんぱ…」
先輩に手を伸ばすと先輩は優しく私のことを抱きしめてくれた。
「…落ち着け。大丈夫だから。」
先輩の香りはやっぱり安心する。
「くるし、です…。息できなくて
…こわい…」
なんとか頑張って伝えると先輩は私の頭を撫でてくれた。
「そうか。でももう大丈夫だから。俺もいるし小野もいる。佐野や加藤だってお前の味方だよ。」
「ぎゅって、して…」
抱きしめてもらってるのにさらなる要求。
先輩の温もりがもっとほしいの。もっともっと、私が溶けてしまうくらいに。
「…あぁ。いくらでもしてやるから。」
先輩の心地よい温もりが私を包む。
それだけで安心してしまって。
「…すぅ、すぅ」
気づいたら私は眠ってしまっていた。