…っ。


今でも鮮明に思い出せるあの時の出来事。


「思い出さないようしてたのに…」



身体が震えだして、息もできなくなる。



「…ゃ」


怖い怖い怖い


楽しげで、だけど私を蔑むような5つの目。


哀れそうにみながらもクラスメイトは誰も助けてくれなかった。




「は…っ」


息ができないよ。思い出したくないよ。



誰か…誰か助けて…!


見て見ぬふりなんてしないで。




「あれ…って、北野!?」



涙でぼやける視界の先にいるのは…小野くん?



「お、のく…」



「大丈夫かよ!おい、しっかりしろ!」