それ以来、昼休みになると
舞子は引き寄せられるように屋上へと向かい
彼女との会話を楽しんだ。

彼女についてわかっていることは
上履きの色から同じ一年生だということと
扉の鍵を開け閉めできて
扉が開いているときに
彼女が屋上にいるということだった。
舞子が不可解に思ったことは
同じ一年生なのに屋上以外の場所で
彼女を見たことがないということだった。