ある日、いつものようにその場所に行くと
ずっと閉まったままだった扉が開いていた。
前夜から降り出した雪が
屋上一面に敷きつめられていた。

降り積もった雪の上を歩いて
足跡をつけることが楽しかった・・・
舞子は無邪気な子供の頃を思い出しながら
自分の存在を確かめるように
一歩一歩雪面に足跡をつけていった。