他人より秀でてるものは何だ?
と訊かれた

いざ訊かれると……
何を答えれば良いか
頭が白紙になった
自分の売りは
かわいい顔とスタイルです
と声高に答えるのが
とても恥ずかしく思えた

かわいい女の子なんて
ごまんといる
そういわれてしまうのが
恐くなった

野田はわたしに
一千万という
大金を支払っているのだから
絶対売れてもらわないと困る
といった

そういわれると
ものすごい重圧が
背中にのし掛かった

本当に売れるのだろうか……
不安に駆られた

わたしは黙り込んでしまった