ついには
あたしも
きつねに向かって
突進していた

頭の中が
怒りで噴火していた

彼に
あらゆる物をぶつけ
身体を殴りつけ
衣服が破れるまでひっぱり
憎しみを込めて
噛みついた

彼は
抵抗しなかった

それが
逆に腹が煮えくり返った

殺したい
この男を殺したい

きつねとの
楽しかった想い出が
すべて消え失せるほどの
怒りが脳髄を刺激した

きつねのために
100人以上の男に
身体を売った

きつねが喜ぶから
稼いだ金をすべて使った

きつねが優しく声を
かけてくれたから
一生懸命仕事を頑張れた

きつねが
彼だけが
あたしのよりどころだった

きつねが
あたしのすべてだった