タクシーが
止まると
精算機の音が
ぴーぴー鳴った
タクシーから降りて
高級マンションに入る
インターホンを押すと
眠気まなこな
『流川 きつね』が出て来た
「おはよ
きつねっ」
「…おっす」
あたしは
ずかずかとリビングへ向かい
ソファーに坐った
頭をぼりぼり掻きながら
きつねが
どうした?と訊いてきたので
「野田さんがいなかったから
ギャラもらえなかった
四十万」
「そか」
「あたし
超頑張ってるよっきつね
一日五十万稼いだら
一人前なんだよねっきつね」
「いや…
くるみはもう一人前だよ
お前はすごい女だ」
あたしは
彼の言葉が飛び上がるほど
嬉しかった
もっと
もっと
ほめてほしかった
「きつねが
No.1になって
結婚して
しあわせな家庭築くんだもん
あたし
もっと頑張るからねっ
きつねっ」
止まると
精算機の音が
ぴーぴー鳴った
タクシーから降りて
高級マンションに入る
インターホンを押すと
眠気まなこな
『流川 きつね』が出て来た
「おはよ
きつねっ」
「…おっす」
あたしは
ずかずかとリビングへ向かい
ソファーに坐った
頭をぼりぼり掻きながら
きつねが
どうした?と訊いてきたので
「野田さんがいなかったから
ギャラもらえなかった
四十万」
「そか」
「あたし
超頑張ってるよっきつね
一日五十万稼いだら
一人前なんだよねっきつね」
「いや…
くるみはもう一人前だよ
お前はすごい女だ」
あたしは
彼の言葉が飛び上がるほど
嬉しかった
もっと
もっと
ほめてほしかった
「きつねが
No.1になって
結婚して
しあわせな家庭築くんだもん
あたし
もっと頑張るからねっ
きつねっ」