俺はその日
エリアマネージャーの
『渚 しゃち』に
質問を投げた
「女を献上するって
どういうことなんですか」
強引な問い詰めに
しゃちから
ホストクラブ
『ガラスの靴
忘れてませんか?』
の裏の実態を教えてもらった
店の本当の目的は
訪れる客をAV女優に
落とすことだというのだ
営業売上もさることながら
どれだけ美しい女を
AV業界に入れることができるかで
順位が上がるというわけだ
俺の受け持つ常連に
お世辞にも
奇麗な客は一人もいなかった
街角のキャッチと
変わらないのではないか
との疑問を訊くと
しゃちはあっさりと
「そうだ」
と認めた
正直お前に
いいたくなかったんだけどな
と頬をかきながら
しゃちは語りはじめた
「俺たちは
ホスト兼キャッチのようなもんだ
ただし、キャッチの奴等と
収入の桁が違うけどよ
オーナーの本業が
女を売る商売だからな
従うしかないわけだ
けど見返りはすごいぜ
オーナーからもらえる
個人報酬は半端ねぇからな
くやしいが
お前ならNo.1に
なるだろうと予感がしている
だから内緒にしてた
悪かったなきつね」
軽く俺の胸に拳を合わせて
しゃちは謝罪した
彼の言葉に
俺の目色が密かに変わった
なるほど……
オーナーに女を献上すれば良いのか
ホストクラブに来客する奴なぞ
俺にとっては
どうでもいい女だ
AVだろうが
身売りでもなんでもさせてやる
どんな手を使ってでも
必ず
No.1に
のし上がってやる───
エリアマネージャーの
『渚 しゃち』に
質問を投げた
「女を献上するって
どういうことなんですか」
強引な問い詰めに
しゃちから
ホストクラブ
『ガラスの靴
忘れてませんか?』
の裏の実態を教えてもらった
店の本当の目的は
訪れる客をAV女優に
落とすことだというのだ
営業売上もさることながら
どれだけ美しい女を
AV業界に入れることができるかで
順位が上がるというわけだ
俺の受け持つ常連に
お世辞にも
奇麗な客は一人もいなかった
街角のキャッチと
変わらないのではないか
との疑問を訊くと
しゃちはあっさりと
「そうだ」
と認めた
正直お前に
いいたくなかったんだけどな
と頬をかきながら
しゃちは語りはじめた
「俺たちは
ホスト兼キャッチのようなもんだ
ただし、キャッチの奴等と
収入の桁が違うけどよ
オーナーの本業が
女を売る商売だからな
従うしかないわけだ
けど見返りはすごいぜ
オーナーからもらえる
個人報酬は半端ねぇからな
くやしいが
お前ならNo.1に
なるだろうと予感がしている
だから内緒にしてた
悪かったなきつね」
軽く俺の胸に拳を合わせて
しゃちは謝罪した
彼の言葉に
俺の目色が密かに変わった
なるほど……
オーナーに女を献上すれば良いのか
ホストクラブに来客する奴なぞ
俺にとっては
どうでもいい女だ
AVだろうが
身売りでもなんでもさせてやる
どんな手を使ってでも
必ず
No.1に
のし上がってやる───