メインマーケットの辺りは、既にたくさんの人で、ごった返しているようだ。

少しマーケットから離れたカフェで、私は一人佇んでいた。

もう少ししたら、ちょっと出店を覗いたりしながら、約束の場所に向かおう思っていた。



通りを行きかう人がみな笑顔で、幸せに満ち溢れていて、私も自然と笑みをこぼした。

手には大きなプレゼントの包みを抱えた子供たち。

それに、グリューワインを楽しむ大人たち。

通りも建物も、あちこちにイルミネーションやオーナメントが飾られ、いつもは静かなこの街も、今日はお祭りムード一色だ。



無邪気な子供の笑顔を見ていると、先月までいた、ハルツームの子供たちのことを思い出す。

飢餓や疫病と闘いながら必死に生きてる彼らにも、いつかこんな幸せなクリスマスが訪れますように、そう願って止まない。

でも一つ言えることは、ここの子供たちも、私が派遣された貧困に苦しむ地域の子供たちも、その笑顔は一緒なのだということ。

みんな、私に生きる希望を与えてくれるということ。