静かだった四人の間に、隣の部屋から、元気な怜の泣き声が聞こえてきた。
「怜、起きちゃったのね」
柱にかかった大きな時計に目をやると、ちょうど24時を指し示していた。
戻ってきたリリィの腕の中でご機嫌に笑う怜は、まるで私たちにクリスマスを知らせてくれる天使のようだ。
ハルはダイニングテーブルの上の4つのフルートグラスに、琥珀色のシャンパンを注いでくれた。
静かに泡の弾ける音が響いた。
私たちは、グラスを手に持ち、高々とかかげたんだ。
「メリークリスマス!」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…