そんな二人を見ながら、私も隣のハルもクスっと笑みを漏らした。
そして、同時にそれぞれの封を切った。
十年前の自分の書いた手紙……
何を書いたかなんてすっかり忘れていた。
あの時の私は、まだ三人に出会ったばかりで、夢を持とうって思ったばかりで、でも、生きてて良かったと心から思った時間だ。
十年前の自分が書いた手紙を読み返した。
自分が、今もあの時と変わらない気持ちであることが嬉しかった。
ねぇ、アキ
私は、あの時も今も、変わらず前に向かって進んでるよ。
みんなに笑われないように、私だけおいてかれないように、必死で歩いてきたよ
でもね、それはいつもアキの支えがあったからなんだよ
アキ、あなたがいたから、私は頑張れたんだよ……
