「これアキの匂いやな」
「ホントね!」
石鹸は一つ一つセロファンに包まれていて、カードが添えられていた。
私はそのカードに描かれてあるイラストを見て、あることを思い出したんだ。
この絵って……
「リリィ、私の鞄、どこ?」
「えっと、玄関のコート掛けよ」
急いで鞄を取り、ソファに戻った。
バッグの中を、ほの暗い蝋燭の明かりを頼りに、あるものを探し当てた。
あった!
私は手にした手帳をゆっくりと開いた。
やっぱり……
「レイ、これって……?」
私の手帳を覗き込んだリリィも、驚いて私とハルの顔を見比べている。
「同じイラストやんか!」
ジュンも驚いて、石鹸に添えられたカードと、私の手帳に挟まっていたブックマークのイラストを交互に見ている。