そして、私の目を高さまで屈んだハルと呼ばれた男性は、言ったんだ。
「僕はハル、松本春仁(まつもとはるひと)」
ハル―――
アキと同じ瞳を持つ、アキの弟
なんで?
どうして、彼がここにいるの?
私のそんな疑問を見透かすように、ハルは私の隣に腰掛けた。
「何から話したらいいかな」
何から……って、何があるというのだろう。
なんだか、よくない予感に、耳を塞ぎたくなったけど、きっとダメなんだ。
ちゃんと聞かなくてはならない。
私の直感がそう言ってる。
パチパチと燃える暖炉の炎を見つめながら、ハルはゆっくりと語り始めた。