「これって……」



“rei_xxx@hotmail.xx.xx
ID:xxxxxx
Pass:xxxxxx”



アキから受け取ったコースターの裏に書かれていたのは、ホットメールのアドレスだったんだ。


「リリィやジュンからも、もらっただろ?レイもさ、これで、世界中どこにいても繋がってる。だろ?」


そう言って、微笑んだアキの笑顔が、朝の太陽を浴びてキラキラ輝いて見えた。



「どうしても、今日という日をレイと一緒に迎えたかったんだ」



その姿が眩しすぎて、もう真っ直ぐ見ていることはできなかった。

この旅を始めて、涙は悲しい時だけじゃなく、嬉しい時にも流れるんだって知ることができた。

今は嬉し涙が溢れて、止まりそうもない。



コースターを握り締めて俯く私の頭に、アキの大きな掌がのった。

私の大好きな手……