連れて来てくれたたのは、ユースからほど近くのグエル公園だ。
昨日の夕刻、ユースへ向かうのに通りがかった時は、多くの市民とツーリストで溢れていてゆっくり出来そうになかったのだ。
今日は時間が早いせいか、随分ゆったり時間が流れていると感じるほど、静かで落ち着く空間だ。
昨日通った時も、とても素敵な場所だと感じたけど、朝の日差しに包まれたグエル公園は、更にその魅力を増している。
ガウディのアイディアが至る所に散りばめられていて、歩いているだけで、楽しい気分にさせてくれる。
特徴的な色とりどりのモザイクで作られた、トカゲのモニュメントや壁画の数々が私たちを迎えてくれた。
有名な波打つセラミッく・ベンチに二人で並んで腰を下ろした。
これもガウディの自由な発想が生み出した、曲線を多用した独創的な作品だ。
思いっきり伸びをして、朝の空気を胸いっぱいに吸い込んだ。
ふと隣を見ると、私と同じく清々しい表情のアキがいた。
だけど、その瞳には、何か決心のようなものが伺えて、私は一瞬身構えたんだ。