「ふぁ~眠くなってきたわね、そろそろ寝よっか」
「うん」
窓の外には暗闇の中にぽっかりと満月が浮かんでいた。
ジーっと眺めていると、その満月が黒い雲に隠れるように、少しずつその体を小さくしていく。
そんな月を眺めていると、徐々に形をなくしていく姿が、まるで私たちのタイムリミットを知らせるようで、なんだか少し切なかったんだ。
リリィの帰国の日は明後日だ。
ようやく四人で走り出したばかりだと思っていたのに……
別れの時は、刻一刻と迫っていたんだ。
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