ねぇ、アキ

本当だね。

アキの言ってた通りだよ。

リリィとジュンは、このまま離れちゃいけないんだよね。

私が、ジュンをミュンヘンまで連れていかなきゃ!



そう思った私は、何かスイッチでも入ったみたいだったんだ。



「何、女々しいこと言ってんのよ!そんなの男らしくないよ。『ベルリン行きたい』って言ったのはジュンでしょ?!そんなんじゃ、全然楽しめないよ」

「・・・レイ?」



ジュンは、まるでお化けでも見るように、恐る恐る私を見ていた。