「先生!トイレ行きたいんでちょっと失礼します!!!」
誰かの大声で静まり返っていた教室がパッとにぎやかになった。
大声で叫んだ声の主を探すため教室を見渡すと舞子が手を挙げて今にも漏れそうですって感じのポーズをとっていた。
空気が重かった教室が一瞬にして軽くなり笑いが起きた。
男子の会話が耳に入った。
「舞子やっぱ面白いよな!」
「顔もよし、スタイルよし、面白さもよし。」
「わかるわかる。それに比べて…」
と、私の方に視線を移す。焦って私は目線を逸らしたがやはり遅かった。
「おい、目合っちゃったし!!聞こえてたかな?」
「聞こえてても別にいいだろ。可愛くないのは事実だし。てか舞子と沙羅が一緒にいるのが不思議」
「わかるそれ!俺も前からそれ思ってた」


もう我慢出来ない。こんなところに居たくない。
「先生…具合悪いんで保健室行ってきます。」
無理やり笑顔をつくり席を立つと私の愚痴を言っていた男子を思いっきり睨みつけながら教室を出て行った